感染症

子どものクループ:夜中のオットセイのような咳、吸気の笛音、そして混同されやすい四つの「息の音」

更新: 2026-10-18 約6分
子どものクループ:夜中のオットセイのような咳、吸気の笛音、そして混同されやすい四つの「息の音」

要点

  • 三つがそろえば、ほぼこの病気です。オットセイか子犬のような「ケンケン」した咳、かすれた声または声が出ないこと、そして息を吸うときの笛のような音。
  • 多くは真夜中に急に始まり、その一、二日前に鼻水と軽い熱というふつうの風邪のような時期があります。NHS によると、ふつう二日ほどで自然によくなります。
  • 重さは、お子さまが泣いているときではなく、静かにしているときに見ます。泣くと気道がさらに狭くなって音は大きくなります。逆に、落ち着いているのに音が残るなら受診のしるしです。
  • ご家庭でいちばん役に立つのは、落ち着かせて上体を起こして座らせることです。NHS によると、熱い湯気を吸わせてはいけません。効くという証拠がなく、やけどの危険があります。
  • NHS によると、次のときはすぐ受診してください。息をするのに苦しそうにしている・のどの下のくぼみや肋骨の間がへこむ・皮膚が青白いか紫色・熱があって、ぐったりして起こしにくい。よだれが出て飲み込めないのは別の病気で、これもすぐ受診が必要です。
  • 気道のむくみを抑える薬は、診察のうえで医師が出すものです。売り場で買う咳の薬ではありません。NHS によると、咳の薬や鼻づまりの薬は与えないでください。

小さなお子さまのいるご家庭の多くが、こんな夜を経験しています。寝かせたときは鼻水だけだったのに、真夜中に起き上がって、子犬のような聞いたことのない乾いた咳をひとつ。声はすっかりかすれ、息を吸うたびに笛のような音がする。そのときご家族が知りたいのは、朝まで待てるのか、いますぐ行くべきなのか、ただそれだけです。

見分け方:三つのしるしはそろって現れる

NHS によると、クループは声帯のある喉頭、気管、そして肺へ向かう気道に影響する病気で、お子さまには特徴的なケンケンした咳が出て、息を吸うときに荒い音がします。CDC によると、ヒトパラインフルエンザウイルスがよくある原因で、だからこの病気は風邪のあとに来やすいのです。

  • ケンケンした咳。乾いて荒く、子犬かオットセイのように聞こえます。いちばん気づきやすく、医師に伝えやすいしるしです。
  • 声がすっかりかすれます。まったく声が出なくなるお子さまもいて、泣き声もかすれています。
  • 息を吸うときの荒い音。首のあたりでよく聞こえます。息を吐くときに胸で聞こえるゼーゼーとは違います。
  • その一、二日前に鼻水と軽い熱というふつうの風邪のような時期があります。NHS によると、症状は真夜中に急に始まることが多く、ふつう二日ほどで落ち着きます。
  • 生後六か月から三歳ごろにいちばん多いのですが、もっと大きなお子さまもなります。

混同されやすい四つの「息の音」

下の表は、ご自分で判断するためではなく、医師に正しく伝えるためのものです。

間違えやすい病気目で見て分かる違い
細気管支炎(RSV が多い)息を吐くときのゼーゼー、呼吸が速い、飲みが悪い。一晩で急に始まるのではなく、数日かけて重くなる
気道の異物食事中や遊んでいる最中に急に。それまで元気で、風邪の時期がなく、熱もない
急性喉頭蓋炎ケンケンした咳が出ない。よだれが出て飲み込めず、前かがみで座る。NHS によるとこれは救急の状態
ジフテリアのどに厚い灰白色の膜、首がはれて太くなる、声がれが日ごとに強まる。予防接種の記録が関係する

いまご家庭でできること

  • 落ち着かせること。これがいちばん大切です。泣けば泣くほど気道は狭くなります。抱いて、なでて、静かに話しかけてください。ご家族が慌てるとお子さまも慌てます。
  • 上体を起こして座らせるか、立てて抱いてください。あおむけに寝かせないこと。眠れるなら眠らせて、息の音が聞こえる近さにいてください。
  • 水分を少しずつ、何度も。母乳のお子さまは短く回数を分けて。
  • 落ち着いてから息の音をもう一度聞いてください。静かにしていても音が残るのか、泣いたときだけなのか。医師がいちばん知りたいのはここです。
  • 書き留めておくこと。いつ始まったか、熱はあるか、水分はとれているか、唇が紫色になったことはあるか、前に風邪の時期があったか。
  • 熱を下げたい、痛みをやわらげたいときは医師か薬剤師に相談してください。お子さまの量を決めるのはその人たちです。

してはいけないこと

  • 熱い湯気を吸わせないこと。やかんや熱いシャワーの前に連れていかないこと。NHS によると、効くという証拠はなく、やけどの危険があります。
  • 咳の薬や鼻づまりの薬を与えないこと。NHS によると、この病気には役立ちません。
  • 抗菌薬をご自分で買わないこと。原因はウイルスで、抗菌薬はウイルスには働きません。
  • お子さまやごきょうだいの古い処方を使い回さないこと。ステロイドの薬をご自分で買うのは、なおいけません。
  • 息が苦しそうでよだれが出ているときに、スプーンや棒でのどの奥をのぞこうとしないこと。
  • 眠って音が止まったことを「治った」と考えないこと。この病気は昼に軽くなって翌日の夜にまた重くなるのがふつうです。

重さは「静かにしているとき」に見る理由

ここは両方向に間違えやすいところです。泣いていると、むくんだ部分を通る空気が速くなるので音は大きくなり、実際より重く感じられます。逆もあります。疲れきって泣くのをやめると音は小さくなりますが、状態は悪くなっているのです。ですから目安は音の大きさではありません。落ち着いたあとに音が残っているか、息をするのに力を使っているか、皮膚と唇の色はどうか。この三つです。

受診の目安

次のどれかがあれば、すぐ受診してください。または 115 に電話してください。NHS によるとこれは救急での対応が必要な状態です。息をするのに苦しそうで、力を使っているのが見てとれる・のどの下のくぼみ、肋骨の間、または鼻の穴が息ごとにへこむ・座っても横になっても落ち着いているのに荒い音がはっきり残る・皮膚が青白い、唇や指先が紫色・泣きやまず落ち着かせられない、あるいは逆に熱があってぐったりし起こしにくい・水分がまったくとれない。もうひとつ、これは別の病気ですが同じくすぐ受診が必要です。よだれが出て、つばさえ飲み込めず、前かがみにならないと息がしづらく、しかもケンケンした咳が出ない場合。 — 救急ではないけれど早めの受診が必要なのは、次のときです。息を吸うときの荒い音が出たのが初めて・生後六か月未満・二晩たってもよくならない、または前の夜より今夜のほうが重い・心臓や肺の病気、もともと気道が狭い、免疫を抑える治療中・以前この音のために入院したことがある・くり返し起こる。迷うときは、ご自分で決める前に電話で相談してください。

ご自宅へ医師を呼ぶとよいとき

ご家族が専門の人に頼みたいのはふつう三つです。本当にこの病気か、上の表の四つのどれかではないか。静かにしているときの重さはどのくらいか。気道のむくみを抑える薬が必要か。Y Tế Xanh の医師がご自宅へ伺い、はじめの診察とご相談はできます。お子さまについては診察と急な対応をお受けし、ご自宅での長期のケア、新生児、妊産婦はお受けしていません。上の囲みのしるしがあるときは、まず病院へ、連絡はあとに。

上の見分け方、湯気についての注意、救急での対応が必要なしるしは、クループおよび急性喉頭蓋炎についての英国 NHS の公開資料によります。ウイルスの原因については、ヒトパラインフルエンザウイルスについての米国 CDC の公開資料によります。対面の診察に代わるものではありません。NHS と CDC への言及は出典を示すものであり、これらの機関が Y Tế Xanh や当社のサービスを推奨しているものではありません。

ご家族へのケアについてご相談ください。ホットライン 094 368 81 15(24時間・年中無休)でのお問い合わせとご予約は無料です。Y Tế Xanh には、医師がご自宅へ伺う診察、看護師が医師の指示にそって行う処置(注射、点滴、包帯交換)、ビデオ通話による遠隔相談、そして服用中のお薬の確認があります。踏み込んだ遠隔相談や二回目以降は有料のサービスです。お子さまについては診察と急な対応のみをお受けし、ご自宅での長期のケア、新生児、妊産婦はお受けしていません。お住まいの地域に人員がいることを確認し、料金を明確にお伝えした上で始めます。

よくある質問

夜中にケンケンした咳と吸気の笛音。朝まで待てますか。
お子さまが落ち着いたあとの息の音で決まります。なだめられて、上体を起こして座り、残っているのが咳と声がれだけで、静かにしていれば音がせず、水分がとれて唇の色もよいなら、多くの場合は診療の時間まで待てます。NHS によると、ふつう二日ほどで自然によくなります。けれども、静かに座っていても荒い音がはっきり残る、息をするのに力を使っている、胸がへこむ、皮膚が青白いか紫色、水分がまったくとれない、このようなときは朝を待たずすぐ受診してください。そして吸気の荒い音が出たのが初めてのときは、軽く見えても一度医師に診てもらってください。
熱い湯気を吸わせると楽になると聞きましたが、本当ですか。
いいえ。これは今では勧められなくなった古い助言です。NHS によると、湯気を吸うことがこの病気に効くという証拠はありません。一方でやけどの危険は現実のものです。苦しがっているお子さまのそばにやかんや熱い湯の鍋、熱いシャワーがあれば、とても倒れやすいのです。ご家庭で本当に役に立つのは、もっと簡単なことです。落ち着かせて上体を起こして座らせること。泣けば泣くほど気道は狭くなるからです。
この病気に抗菌薬は必要ですか。
いりません。CDC によると、この病気のよくある原因はヒトパラインフルエンザウイルスで、抗菌薬はウイルスには働きません。よく使われるのは気道のむくみを抑える薬ですが、それは医師が診察して重さを判断したうえで出すものです。売り場で買うものでも、古い処方から取るものでもありません。咳の薬と鼻づまりの薬については、NHS によるとこの病気には役立ちません。
RSV による細気管支炎とどう見分けますか。
音がどこで鳴るか、息のどの時に鳴るかを聞いてください。クループは上の気道を狭くします。首のあたりで、息を吸うときに荒い音が聞こえ、ケンケンした咳と声がれをともない、たいてい一晩で急に始まります。細気管支炎は下の気道を狭くします。胸で、息を吐くときにゼーゼーが聞こえ、呼吸が速く飲みが悪くなり、たいていもっと小さなお子さまで数日かけて重くなります。とはいえ専門でない耳では確かには分かりませんし、二つが重なることもあります。ですから医師には二つだけ正確に伝えてください。音は吸うときか吐くときか、そして声はかすれているか。
昼は良かったのに夜また咳と笛音が出ました。再発ですか。
それがこの病気のふつうの経過です。昼に軽くなって夜にまた重くなり、たいてい二日ほどで終わります。することは、今夜を前の夜とくらべることです。軽くなっていれば様子を見る、同じか重くなっていれば医師に診てもらう。そして何日目であっても、赤信号の囲みにあるしるしが出たらすぐ受診してください。
防ぐ方法はありますか。きょうだいにうつりますか。
うつります。原因が呼吸器のウイルスだからです。CDC によると、ヒトパラインフルエンザウイルスは、感染した人が咳やくしゃみをしたときのしぶき、近い距離での接触、そしてウイルスがついた物にふれた手で目、鼻、口にふれることで広がります。CDC は、せっけんと水で手を洗うこと、咳をおさえること、具合の悪いときは近い接触を避けること、よくふれる場所を清潔にすることを勧めています。このウイルスのワクチンはありませんが、予防接種を予定どおり受けておくことは大切です。同じく声がれと吸気の荒い音を起こす別の二つの病気、ジフテリアと Hib による急性喉頭蓋炎を防げるからです。

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